1970年代 建築家の言説 20歳代_坂本一成

■1970年代における建築家の言説_20歳代_坂本一成

槇文彦(’28-)さんによって「平和な時代の野武士たち」といわれた世代のお一人。
多様性を求めていた時代に、若手建築家が破天荒に多様な建築をつくられた。
そのことにより、庶民でも建築家としてやっていく道ができたと言っても過言ではない。

「建築の空間をさまざまな枠組みから自由にしたい」
「もう一つの日常へつなげる修辞としての詩学がある」
という思想、イメージがおおもとにあっての設計。
<閉じた箱>というコンセプトの代表作、水無瀬の町家(’70)。
また、<家型>を提唱した実作、代田の町家(’76)。が個人的に気なる建築。
(※80年代以降にさらなる展開がありますがここでは省略)

東工大、篠原研出身。篠原さん同様にプロフェッサーアーキテクト(大学建築教育+設計活動)として活動。
篠原さんのクライマックス、非日常性を求めるに対して、坂本さんはアンチクライマックス、もうひとつの日常を
思考していたため、つくられた建築はパッとみ全然違います。
ただ、建築批評家の多木浩二さんの言葉「建築には精神的な内容があるという主張は引き継がれている」を意識してみるとつながりがよくわかります。

日常のなかに何かを求めているからでしょう、
一つ一つの言葉を凄く大事にされていて言葉の厳密性が凄いです。
著書では平易な言葉をつかわれいるにもかかわらず、理解できないことが沢山ありますし、いまでもわからないことが沢山。
それは、読み手のボクがいい加減に使ってしまっている言葉がたくさんあるということ。たとえば、「空間」って?「建築」って?  
学ぶことは尽きません。

@amarnyo  
建築・アート・風景を中心に日々の思考を記録しています
その思いが建築設計とどう結びついていくのかご覧いただけたら幸いです
WORKS ⇒ https://amnhrs-a.jp/?cat=3

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