0~2歳児のための保育室と小学生のための放課後児童室を併設した施設です。
敷地は、住宅地に位置しますが北側道路の交通量は多く賑やかです。
また、南側に3階建ての住宅が立ち並ぶ状況です。
そうした環境の中、開放感と共にアットホームな保育の場を計画しました。
特徴は、建物の配置を工夫することで生まれた、落着きと共に明るく開放的な中庭です。
そして、樹齢40年のヤマモモが敷地内にあったので、それをシンボルツリーとして中庭に残しました。
そうすることで、ヤママモの周囲でかけっこや木登りなど素朴な遊びができます。
また、保育室や児童室は、その中庭を取り囲むよう配置させ、視線が通り、グルグルと回遊できます。
その保育室や児童室は、子供の身体スケールや床座が基本を意識して天井高さを低く抑えています。
そうして、家の延長として安心できる居場所として設えました。
また、気配が感じやすく視線が通るよう窓を配置して、先生が保育し易いよう配慮しています。
そして、人工的でメンテナンスし易い素材を使いつつも温かみのある配色を施し、心地よく保育できる環境を整えました。
最後に、地域の方と係わり合いながら愛させる存在になるよう、児童室は地域開放し易いようデザインしました。
まず、児童室は配置やドアの位置を工夫して入りやすい雰囲気にしました。
そして、地元で無農薬野菜を育てている農家さんから譲り受けた土で菜園を設けて地域ぐるみで食育を進められるよう計画しております。
設計: 天野寛志建築計画事務所
施工: 常盤工業株式会社 (建築)
有限会社エスコ (電気)
株式会社北伸 (機械)
写真: 長谷川健太
⇒ 模型写真