公共空間



■公共空間
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先日まで鴨江アートセンターの1Fロビーで行われていた、
現代美術家 夏目とも子さんの展示「30㎝を刻む・つなげる」を観にいきました(会期後ですが。。。)
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まず、作品の作られ方が面白く、魅了されました。
作家自身が下地を用意し、つくるルールを設定(30cmだけ彫ってよい)するだけ。
後は、他者におまかせということでつくられたもの。
作品と呼べる代物になるのか、終わってみないとわからない。
ドキドキ、ワクワクする設定をされているのが凄いなぁと。
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ところで、出来上がったもの自体をしばらく見つめていたくなるものでした。
マッチョな空間に対して、目を凝らさないと存在を認識できないぐらいか細い作品で、
愛おしいような雰囲気がありました。
それなので、そのまま留めてほしいなという思いが芽生えました。
ただ、ここは公共空間なので現状復旧(元の白い状態に戻す)しなければいけません。
維持管理することを委託された側に立てば、それはそうなんですよね。
イレギュラーなことを認める客観的なルール設定は難しいであろうから。いやほぼ無理だろうなと。
だから、問題がおきないように現状復旧とするのはごもっとも。 自分がその立場であればそうなるだろう。
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でも、そういうことを判っていても残せないかなと思ってしまう。 単純にもったいないなぁと。
そもそも、公共空間は市民のためのもの。
市民自体がどうするのか本来は決める権利があっても良いとは思うけど、今はそれが全く許されない。
いろいろな経緯があってそうなっていったのでしょうけど、しごくルールにしばられている。
お役人さんが悪いとかそういう話しではないのですが、この現状が非常にもったいない。
双方に問題があろうけど、まずは市民の側が自分たちの問題を認識しようとしないと始まらない。
ただ、こうしたことに関心をもつのはなかなかハードルが高いなと。 なにせ楽しくない(笑)
たまたま、ボクは建築設計ということを職業としているから関心がもてただけなので。
今後また、公共的空間のデザインに携わりたいと思っているので、現状をみつめたくなっている節もあろうから。
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それはさておき、これだけ沢山の公共空間があるにも関わらず、うまく活用できていないのは非常にもったいないなと。 選択肢から除外されがちだなと。 最近のボクはそうなっていまして。。。
やっぱり私的空間、商業空間だけでなく、公共空間もうまく利用できると、より自分の暮らしが充実していくのだろう。まずは、気持ちの良い場をどんどんみつけて活用していけたらいいなと。 
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勝手にですが、夏目さんの作品を通してそんなことを考えてしまいました。
そうそう、先日のギャラリーケイブで販売していたムックに夏目さんの対談記事がありました。
過去をみると現在の作品がより深くわかってきそうです。
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建築・アート・風景を中心に日々の思考を記録しています
その思いが建築設計とどう結びついていくのかご覧いただけたら幸いです
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