磯崎新と藤森照信の茶席建築談義

■磯崎新と藤森照信の茶席建築談義
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お二人による建築談義シリーズは茶と茶室の歴史を語ることから始まりました。
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なぜ、お茶は、なぜ「点てる(たてる)」と言うのか?
そこには庭と関係があるよう。石を立てること。「たて」ることは、祀ること、儀式の型と言える。
儀式が日常的な慣習になった。それでもその仕草や型に、遠い昔の神を呼び出した儀式の記憶を残している。
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茶室と茶席の違いは?
茶室という言葉は、明治31年に武田五一が茶室を一つのビルディングタイプに分類するようになってから安定して使われていくようになった。もともとの呼び名は、囲い、座敷、数奇屋など。
数々あった「しつらえ」としての茶席を西欧由来の建築概念に基づいて建築型(ビルディングタイプ)に整理したものだけど、この型にはめこむことは無理があると磯崎さんはいわれる。
むしろこの型にしぼりこむ手がかりになった「囲い」という空間形成手法の成立した状態を、〈建築〉として再検討する視点を見出すべきではないかと述べている。
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もしも利休がいなかったら?
素直に東求堂的なものの延長で発展したのでは。外をみること、炉が茶を喫む部屋の外にあり、自分はやらずに使用人が茶を点てる。
殿中の茶はおそらくズルズルと数奇屋スタイルに変わっていったんじゃないかと(桂離宮の月波楼、松琴亭など)。
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慣習的に使っている言葉。、ひとつひとつ掘り下げていくとなかなかに深くて遠い。
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