Portugal_Overseas training 11_建築3_ポルト大学建築学部1

■Portugal_Overseas training 11_建築3_ポルト大学建築学部1
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30年ほど前に建てられた、シザ設計のポルト大学建築学部について。
キャンパスは、ハイウェイ道路が隣接し、且つ前面道路も複雑な形状をしているのもあってか、裏側のようなへんぴな印象をうける場所にある。恐らくかつては荒れていた土地ではないかと推測。ただ、街の賑わいからは物理的に距離があり、ドウロ川を感じられる高い丘にあるため、非常に静かで落着きがあるところとも言える。
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そのようなところにどうつくるのか。まず敷地入口の目印としてモニュメントが『さりげなく』造られていました。この起点をつくるという行為が凄いなと!物語の始まりと終わりを創っているようでして。それはその先にある広場をみてからじわりと感じた。

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そして、モニュメントの先にある建物群の間の広場(中庭)。その創られ方がなんともたまらない。モニュメント側から進むと『発散』していくようにのびやかにつくられている。かたや振り返ると一点に『収束』していくようにつくられている。このパースペクティブを生み出す建物と舗装のカタチ。大げさ、やり過ぎと感じるかもしれないけど、このポルトガルの大地では全然問題ないし、むしろ街をモチーフとして呼応させようとしているのではと感じる。 昔からある隣地の擁壁が遺跡のように思えて、昔々のことに思いを馳せたくなる。逆に、キャンパス外にでる際に、静かに気持ちを落着かせようとしているかのようでもある。

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最後に、普通は丘の開けた側に顔(ボクこれをしました!というポイント)をつくりたくなるところ。ここでは敢えてそうしていない。そう、ドウロ川をチラミさせる形式(建物の配置)が逆にその存在を意識させてくれる。なにげない日常の風景を切り取ってみせることで、つい見たいと思わせる特別なものに引き上げていた。

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いやはやこれだけお腹一杯であり、何度も訪ねてみたい気分にさせられた。 つづく
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