Portugal_Overseas training 35_建築20_サンタ・マリア教会3

■Portugal_Overseas training 35_建築20_サンタ・マリア教会3
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実は入場制限がかかっていて残念ながら30分しか見学できなかった(管理の方の配慮で+10分程度おまけしてくれた/入場料3€あります)。このようなシステムになったのは何かしら原因があったのでしょう。つい好奇心が勝ってしまいマナーが置き去りになりやすい。写真を撮るという行為も含め、気をつけねばと改めて思う。
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さて、片道二時間ほどかけて来たにもかかわらず(管理者の都合で+1時間強、待機もあしましたw)、直ぐに帰るのももったいないので広場でぼんやり佇んだり、教会周囲の様子を眺めるべくぶらぶらと。
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三方向(東、南、西)は周囲との関係性がなくシンボリックに寡黙な表情で建っている(1枚目)。ただ、一方向(北)だけはまったく違って何てことはない表情をしていた。ついそこだけを見ているとテキトーにしたのかと思ってしまいがち。だけど、その背後にある民家との関係を気にして敢えてその表情にした筈だと周囲を眺めたことでわかった(2~4枚目)。そして、三方向の強烈なシンボリックと寡黙さも敢えてやっているのではないかと思えてきた。のどかなぶどう畑が広がる風景の中、どんどん開発されていく街に対して静かに何か訴えているように(5~6枚目)
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最後に、基壇+擁壁と地下レベルの東面について。用途上高さが必要であるのでどうしても大きな存在になるのは否めない。だから必然的にシンボリックにならざるをえない。ただその個人的な要望をそのままで終わらせずに、周囲のこと(大事にしたい街の風景とのシンクロ)を考えていたのがこの花崗岩で仕上げた基壇+擁壁にあるのではと。農地、大地との親和性をもたせようと(7~8枚目)。そして、地下レベルの東面にいくと小さな広場がそれをさらに裏付ける。そこは、地上レベルとはぜんぜん違う表情をしていて何か過去を想像したくなる雰囲気であふれていた。後で調べてみたら、この土地がそもそも農地であった名残(灌漑水路、石造擁壁)を表しているそうだと!(9枚目)
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一見、街との関係がないように見えるが、実は都市や土地との対話をしてここでも建物がつくれれていた。シザ曰く「廃墟の中にある、新しい建物の輪郭を描くもの」として。

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