伊藤慶二  祈・これから

伊藤慶二  祈・これから

9月末、御年90歳の伊藤慶二の個展をギリギリ滑り込みで最終日に岐阜県現代陶芸美術館で拝見。 陶芸、絵画などどの作品も大らかな輪郭・穏やかな色合いをしているので見るものを温かく受け止めてくれる印象がある。 ただ、全体をつかさどるフォルムは計算つくされたものであり、緊張感も伝わってくる。

ところで、「祈り」とは何だろうか?  京都府立医科大学名誉教授 棚次正和氏によれば、「いきいきと生きることが祈りであり、いきいきと生きている人は自然と祈っている」と述べている。 そして一般的に三つの誤解があり、一つめは「お願い(神さま、仏さまに)」であり、二つめは「念力(望ましいことを引き寄せる)」であり、三つめは「現実的な効力はない」であるとも述べている。

伊藤さんは、幼少期に戦争を体験された。どのように体験されたのかは不明だが、創作の根幹をしめているのは良くわかる。そして、伊藤さんなりの生きるとは?を作品を通じて問いているように思えてくる。